2007年12月25・30日号: ◎ほぼ半数の教会が「閉塞感がある」−−「現代日本の教会の実情を知る」調査集計結果=0712230401  
執筆者: jp
発行日付: 2007/12/17
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 少子高齢社会、日本型雇用の崩壊や格差社会など現代社会の閉塞感は、日本の教会にどのような影響を及ぼしているのだろうか。また、長く教勢面での停滞がいわれているが、教会内には閉塞感があるのか。第5回日本伝道会議プロジェクトと本紙の共同企画として実施した「現代日本の教会の実情を知る」アンケート調査では、伝道牧会に「閉塞感がある」48・4%、「閉塞感はない」51・6%との最終集計結果を得た。集計結果のデータから見られる教会の姿を追う。

 本紙の創刊40周年記念企画―日本伝道会議プロジェクトとして実施した今回のアンケート調査では、「閉塞感」をキーワードにした。最終集計(有効回答数601件)では、「閉塞感がある」48・4%、「閉塞感はない」51・6%で3・2ポイント「閉塞感はない」と感じている教会が多い結果となった。本紙10月7日号に掲載した中間発表では、「閉塞感はない」が7・4ポイント高かったので、遅めの回答が加わり「閉塞感がある」が4・2ポイント増加した。
 回答に記されたコメントを見ると、「閉塞感」の有無の捉え方は、教会を取り巻く閉塞的な諸状況が教会にも影響し取り組むべき課題として取り組むか、周囲の環境には閉塞的状況があっても教会自体は閉塞的状況をもたらす課題として捉えないという受け止め方の違いに現れているようだ。

47%の教会が
教勢「横ばい」

 アンケート回答の全体(5面の集計結果参照)から見えてくる教会の実情を概観すると、6割強の教会が郊外・住宅街に建ち、7割の教会が1人の専任牧師を招聘している。全体の約53%は牧師給のみで生計がまかなわれている。牧師給以外の収入では「年金」が多数あり、「牧師給なし」で年金生活している回答と合わせると、高齢者の牧師によって牧会伝道が支えられている教会が増えつつある側面も垣間見られる。
 この5年間の教勢は、「のびている」は34%強だが、「横ばい状態」の教会が47・4%でほぼ半数に迫っている。
 礼拝者の年代別構成を閉塞感の有無で比較してみると、「閉塞感はない」教会では乳幼児・小学生・中学生・高校生の層がこの5年間に22・8%〜10・1%の幅で「増加」しているが、「閉塞感がある」教会では14・1%〜6・3%で、平均6・4ポイント低い(グラフ「礼拝出席者の年代別推移」参照)。「閉塞感はない」教会では、各年代層の「増加」が平均14・0%あり、「閉塞感がある」教会の平均7・4%より6・6ポイントも高い。現在の礼拝者の年代構成でも20代男女の「いない」が「閉塞感がある」教会は男性14・5%、女性10・6%に対して、「閉塞感はない」教会ではそれぞれ4・8ポイント、3・8ポイント低い。集計結果からは、礼拝者数の伸びと幼児・青少年層の出席数が閉塞感の有無に現れていると言えるだろう。
 5年間の受洗者の推移を見ると、2006年に受洗者が起こされた教会は全体で16・8%あり、「閉塞感がある」教会の方が「ない」教会よりも1・5ポイント高い。だが5年連続して受洗者が起こされた教会は、「閉塞感はない」教会15・8%で「閉塞感がある」教会よりも6・3ポイントも高い。各年ごとに受洗者の有無を見ると閉塞感がある教会とない教会のポイント高低はさほどでもないが、年ごとに連続して受洗者が起こされる教会には閉塞感をもたない傾向が見受けられる。

少子高齢の影響か
青年会中止が1位

 日曜日の礼拝を含めた教会の定期集会では、壮年会(8・2%)と青年会(32・8%)の低迷が目を引く。02年春に実施した「クリスチャン情報ブック2003」宣教アンケートで女性の礼拝出席が62%を占めていたが、今回の調査でも30代以後の男女の差の開きが大きい。壮年会が定期的にもたれている教会は、今回の調査で9%を切っていることが分かる。
 中止した定期集会では、「青年会」が14・5%(閉塞感がある=8・3%、閉塞感はない=6・2%)で最も多い。この十年来、教会学校の減少・閉校が着目されてきたが、青年会の定期集会閉鎖より2ポイント低い12・5%(閉塞感がある=7・2%、閉塞感はない=5・3%)で2番目の結果だった。また、婦人会の定期集会の中止も12・1%(閉塞感がある=6・3%、閉塞感はない=5・8%)で教会学校とわずか0・4ポイント差でしかない。この3つの定期集会とも、先の礼拝出席の年齢層別集計が中高年層の横ばい、青少年層の減少傾向を反映している結果とも見られる。
 ただし、青年会・壮年会・婦人会を中止した教会のコメントの中には、数年前から「セルに移行した」教会がいくつかあり、教会形成の方策として取り組んでいる教会もある。各会は交わりの工夫で教会形成への刺激になる。だが、児童伝道のあり方も日曜日にこだわらず週日の実施やプログラムの多様化に取り組めても、信仰継承や教会教育の側面をもつ教会学校の中止・閉校は意味合いが異なる場合もある。そう見ると、教会学校の衰退傾向は一層重い意味を投げかけていることになる。
 青年会、教会学校の中止は、いずれも「閉塞感がある」教会の方が2ポイント程度高い。教会の閉塞感に少子高齢化は影響しているようだ。
 
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