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【 クリスチャン新聞掲載号 : 2014-03-23 】
東日本大震災から3年 悲しみ、苦しみを宝に

 未曾有の被害を出した東日本大震災から3年が経過した。今もなお各地に数多く避難または移住を余儀なくされる人がおり、喪失の悲しみ、復興への不安はぬぐえない。キリスト教会でも、3月11日に各地で記念集会が開かれ、被災地にある教会、被災者、国内外からの協力者はともに震災4年目へ歩き出した。宮城県仙台市では追悼礼拝、震災と社会を問い直す会議、励ましのコンサートなど様々なかたちで震災を振り返る集会があった。【高橋良知】

天からの希望、慰めある

 仙台圏宣教協力会主催の東日本大震災追悼記念礼拝は仙台市青葉区錦町の日基教団・仙台青葉荘教会で3月11日に開かれた。震災が起きた午後2時46分には黙祷した。
 震災以後、支援を続ける2団体から挨拶があった。大阪クリスチャンセンターからは、米田昭三郎理事長が毎年大阪で東北のための集会を開いていること、被災地ツアーを実施していることを報告した。韓国福音主義協議会からは、キム・ミョンヒョク会長が訪れ、「震災は罪や罰の結果ではない。災難の経験は必ず 宝物になる。苦しみにあった人は苦しむ人を助けることができる」と励ました。
 島隆三牧師(仙台青葉荘教会牧師)は、ヨハネ11・25~27節から「天国への希望」と題して説教をした。
「人の死はどうすることもできない。だれかにどんなに励まされても、それで、心の傷は癒されない。しかし、死は一切の終わりでしょうか。わたしたちが見ている世界は目に見えることだけで、すべてではありません」と島牧師は語りかけ、両親のエピソードを紹介した。父親は隆三牧師の姉にあたる3歳の娘を亡くし、悲しんだが、牧師から天国の希望を聞き信じた。そして両親が住んでいた村始まって以来のキリスト教葬儀を執り行った。天国の希望がある明るい式に村人は驚いたという。
「イエス・キリストを信じたクリスチャンには希望がある。死んで終わりではない。主はわたしたちの罪を背負い、十字架につけられ、死んで三日目に甦っ た。わたしたちもキリストの復活のからだを与えられる希望に生かされている。本当のなぐさめ、希望は主イエスの福音にある。私たちの思いや考えを超えた天的な深いなぐさめ、喜びがあると信じます」と結んだ。
 後半では昨年に続き福音歌手の森祐理がゲスト出演して参列者に深い慰めを与え、参加者は講壇前で献花し、追悼の祈りを捧げた
   ◇   ◇ 

犠牲の体制から転換へ

 日本基督教団は、11日〜14日に仙台市青葉区の東北学院大学土樋キャンパスで「原子力安全神話に抗して―フクシマからの問いかけ―」と題した東日本大震災国際会議を開いた。国内の同教団関係者、教会関係者をはじめ、アジア、ヨーロッパ、北米、アフリカなどで原発問題を抱える国10か国近くから参加した。
 原子力発電所の設置と運営がもたらす諸問題を、人類史における思想・倫理問題として捉え、東京電力福島第一原発事故を広範な体験と知識の集積と分析を通して検討し、その成果を世界に向けて発信することを目的とする。
 初日は東日本大震災3周年記念礼拝が開かれた。続いて記念講演会があり、姜尚中氏(聖学院大学全学教授、国際政治学)が、「犠牲のシステムを超えて ―ミナマタ・ヒロシマ・フクシマ」と題して語った。
 広島や長崎での被曝、水俣での公害を経験していた日本社会がなぜ、福島原発のような事態に陥ったのかを問いかけ、戦後の日本社会の問題を指摘した。
 現政権の原発推進の動きを「新しいかたちでの富国強兵」と批判。従来原発開発が国策民営の政府、企業、学者、住民、メディアが一体となった「原子力ムラ」として地方経済と結びついてきたことや、原子力を国家安全保障の要とした米国との核同盟、原子力同盟などの背景を解説した。
 東北が国家に従属するのではなく、独自に豊かになる道を目指すことを勧め、福島での事故を財産に東アジア安全共同体を築くビジョンを示した。
 また国家から自由であるキリスト者がキリストの愛で団結するとともに、少数者として、社会に道を示すよう求めた。

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