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【 クリスチャン新聞掲載号 : 2014-03-30 】
日基教団 東日本大震災国際会議レポート

国際的な議論から宣言文作成へ
保有国に潜む原子力神話


1面に続き、日本基督教団主催の東日本大震災国際会議実行委員会委員長の伊藤瑞男氏が同国際会議の意義を4点に分けて伝える。

 1 原発事故の衝撃を世界で共有した
 
 日本基督教団が国際会議を主催して開くのは、初めてのことである。それまでは、考えの及ばないことであった。それが、可能となったのはひとえに東日本大震災と原発事故の衝撃による。この衝撃を受けたのはわれわれだけでなく、海外の諸教会もそうであり、被災者のための多くの祈りと献金をささげてくださった。わたしたちもその献げものを受け、国内でも募金をして被災者支援の活動をする中で、原発事故被災者たちのことを深く考えざるを得なくなり、この国際会議の構想が生まれた。
 当初は、わたしたちにはこの国際会議を開催する知識も自信もなかった。しかし、神は私たちの祈りを聞き、道を備えてくださった。

 2 初の国際会議に多様な奉仕者・協力者を得た

 国際会議を効果的に開くためには、同時通訳者とそのための設備、また逐語通訳者を必要とする。そのためには多額の資金が必要となる。幸い、東北学院大学がその設備をもつ押川記念ホールを提供してくださった。プロの同時通訳者をも用いたが、大部分のプログラムは、国際基督教大学(ICU)の学生たちと内部の人々、例えば宣教師、参加者、関係者の善意の働きをもってニードに対応した。 また、当初は、英語と日本語の間の通訳のみで乗り切ろうとしたが、台湾と韓国の教会からの参加者が多くなって、中国語と韓国語の通訳も必要となった。しかし、これにも賜物を持つ人たちが与えられた。感謝であった。
 さらに、同時通訳者の負担を軽くするため、また、参加者の便宜のため、講演、報告、説教の類をできるだけ多く予め翻訳して英語と日本語のハンドブックをつくった。

 3 欧米・アジア・太平洋から参加者を得た

 国際会議の成否は海外からの参加者がどれほど多く与えられるかが、焦点であった。
 結果的には、教団が関係を持っているヨーロッパ、北米、アジア・太平洋の諸教会から43名、その他にも韓国の福音派教会の人たちや、国内にいる海外教会出身者の自主参加もあって、海外からの参加者は70名を超えた。
 多くの日本人の参加者にとって、国際会議への参加は初めてという人は多かったと思うが、通訳を通してでも、他の国のキリスト者と意見を交わすという体験は新鮮で、貴重なものとなったのではないか、と思う。

 4 原発への議論を宣言文に反映

 主題の原子力発電については、すべての参加者が深い関心を持っており、各グループディスカッションで活発に意見が交わされた。
この結果は、国際会議がこれから発表する宣言文に反映されることになっている。
私たちは「原子力安全神話に抗して」という主題を掲げたが、原子力ないし核エネルギーの持つ危険性については、それを軽く見る神話的な要素が原発保有の各国にも大なり、小なりあることがわかった。日本の教会は言うまでもなく、脱原発の方向にあるが、お隣の韓国と台湾でも教会はこの問題に真剣に対処しようとしている。
 昨年11月に韓国・プサンで行われたWCC(世界教会協議会)総会でも、脱核エネルギーが取り上げられ、宣言文が起草されたが、ペンディングになっている。この宣言が採択されるならば、私たちの国際会議の意義も一層大きくなると思う。(レポート・伊藤瑞男=同国際会議実行委員長)

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